インスピアノの日々

インスピレーションのままにピアノを弾き、旅するように日常を生きる。その記録。

SAMURAIフリーセッションという異空間

去年2018年は色々な出会いがあった。

 

まずは

インプロヴィゼーション」っていう言葉に出逢った。

それは即興っていうことらしい。

 

そしてそのセッションが月に一度開かれているという

新宿の「ジャズバーSAMURAI」のマスターとひょんなご縁で知り合った。

後に初めてのコンサートを開くことになる座間神社へ行くツアー。

そこに、縄文好き、俳句好き、カメラ好きの暗い目をしたあご髭のおじさんが。

 

変な人だなあ・・・と思って、でもなんだか気になる人で

最後に名刺をいただくとそこで初めて素性が明かされた。

月に一度、「オールフリー、オールインプロヴィゼーションのセッション」

をお店でやっているという。「既成の曲はやりません」わお!

「ピアノありますか?」と問うと、

「古いけどありますよ!ぜひいらしてください」とのことで

ピアノを弾かせてもらいに行った。

新宿東南口徒歩5分という好立地の雑居ビル5階。

一歩足を踏み入れるとそこは異空間。

招き猫。招き猫。MANEKINEKO。

 

 

ベーシストのジャズメンが主宰しているこの会で

フリージャズピアノの大家「山下洋輔」とか

現代音楽家ジョン・ケイジ」とか

遅ればせながら、知った。

山下さんとはその後ある場所で出会って言葉を交わすことになるのだけど

それはまた後日の話。

 

月一のセッションは

謎だらけだった。

舞台に照明が当たって、録画している。

一回一回が即興演奏で、その場に集まった人とまず全員で

そのあと、ピアノとサックス、トランペットとベースとかって

duo,torioなど組み合わせを変えて、やる。

 

管楽器はただでさえ大きな音がする。

それが、曲じゃないので、

ただの「音」になる。うん、けっこうな修行。

 

トランペットやサックスとノイズ音楽というのをとりいれた

自作のシンセサイザー

髭のマスターは、台所用品などでご自身で作った打楽器担当。

たまに朗読の方が飛び入り・・・・

 

混然一体となった空間

しかも招き猫が1000体くらいにみまもられ・・・

新宿のアングラな時代がそのままトリップ。

 

そんな中自分のピアノの音もあまり聞こえないような状況で

セッションする。

 

毎回毎回はてなマークがついたまま、終わる。

 

正直「自己満足の音楽だ・・・」そう思った。

 

誰かに聴かせるということを意図していない。

いや、自分でも気持ちいいのかよくわからない。

やはり調和を望むから。

セッションとなれば。

 

あるプロのギタリストの方が参加したことがあった。

時々、そういうことがあるらしい。共演できちゃう。

超絶技巧で、弓で弦を弾くなど、独特の弾き方を試しておられた。

二人でやる番が回ってきたとき、

そのギターに合わせたいけれど、コードを知らないために

私はハ長調=Cでしか弾けないので、まったくだめだった・・・

打ちのめされた。

 

コードを弾けるようになったら相手に合わせるようにはなるかもしれないし

音楽的には素敵になるのだろう。

インスピアノも幅が広がるのかもしれない。

コードを習うことを視野に入れてみようと思い始めた。

 

そんな時、主宰の方に、とある先生を紹介された。

「独学よりも一度ちゃんと勉強したほうがいいよ、

プロのジャズピアニスト。女性。変わり者。

たぶんあなたとはすごく気が合う気がする。」

そういわれた。

 

それって・・・(笑)

暗示してないか?なにかを。

 

「変わり者ってどういうところがですか?」と一応聞いてみた。

 

その方曰く

「いきなり、『○○さん、昨日こんな夢見ちゃったの~UFOがいっぱい出てきて

宇宙の夢!』だって。変な人でしょう??」

 

それを聞いた時、

「その話をするの、私にとってはふつうだ・・・」と思った。

確かに気が合いそう。

 

とにかく

新宿のその招き猫の館に誘われたことにより

人生の師ともいえる人と出会うことになる。

 

その先生のことはじっくり書きたい。

 

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SAMURAIフリーセッションの様子